祝・2000本安打!阿部慎之助選手へのコメントまとめ

昨日(13日)、マツダスタジアムで行われた広島20回戦の9回、今村投手から右前打を放ち、史上49人目の通算2000安打を達成しました。
隠れ巨人ファンとしては嬉しい限り!
そこで、今回は阿部慎之助選手へのコメントをまとめました。


(敬称略・五十音順)


巨人・相川亮二
マークもされている中で積み上げてこられたのは、技術、体力、メンタルがあったからだと思う。


広島・新井貴浩
彼が素晴らしい選手というのは、みんなが認めるところ。キャッチャーという大変なポジションで長年ずっとやってきて、類い稀な打撃センスと努力の賜物だと思います。本当におめでとうございます。


巨人・石川慎吾
阿部さんは特に内角のさばき方がすごいです。技術の引き出しをはんぱなく持っているので、それもまたすごいなと。


広島・石原慶幸
大学のときからずっと声を掛けてもらっていた。尊敬しているし、打てる捕手というのは、みんなが憧れる。(達成時には一人だけベンチから一歩出て拍手を送り)人とは違う感情もある。本当にすごいことで、うれしい。


広島・今村猛
おめでとうございます。(打たれて)僕の記念にもなったので良かった。


巨人・内海哲也
感動しました。球場全体の阿部さんコールがすごかった。本当にすごいです。僕がどうこう言えるような存在じゃないですが、おめでとうございます。キャッチャーをやりながらの記録なので、普通の2000本とは違うと思います。すごいです。


巨人・江藤智打撃コーチ
体も強くて、技術も素晴らしいからこそ達成できた。


日本ハム大田泰示
「考えて野球やれば大丈夫」と言われたことが心に残っている。教わったことにすごく感謝しています。


広島・緒方孝市監督
本当にすごいよね。キャッチャーというハードなポジションで、数多くのケガとも戦いながらの達成だからね。打撃センスは一流なので。あっぱれでした。


巨人・亀井善行
中央大学の後輩)1本目のヒットは中大の寮で見ていた。調子を崩しても表に出さず黙々と練習している姿が勉強になりました。


日本ハム栗山英樹監督
阿部の打撃の技術が大好きなんだよ。球の狙い方など理想に近い。


巨人・小林誠司
鳥肌が立ちました。(グアムで合同自主トレし)僕がこんな成績で阿部さんに申し訳ないです。


巨人・坂本勇人
最終回、みんなが期待しているところで打つ。そういうところに阿部さんのすごさがあると思いました。
長い間、キャッチャーとして、4番として、主将として、チームを支える姿を見てきました。打たなければいけないプレッシャーは相当なものだったと思います。人の何十倍ものストレスを感じながら、普通では考えられない責任を背負ってこられたはず。その中でホームランを打ちながら2000本。まだ、僕には見えない数字。阿部さんは以前「常に日の丸を背負っているようなつもりでやっている」とおっしゃっていました。阿部さんほどではないかもしれませんが、2年前に主将を引き継いで、僕も同じ気持ちでプレーしています。
阿部さんの打撃のすごさは「柔らかさ」と「強さ」が同居しているところ。柔軟性がありながら、インパクトに強さがある。重心がブレずにきれいに軸回転で回って、体にバットが巻き付くように出てくる。あの上半身と下半身のひねりの独特な動きは、阿部さんにしかできない。打席に入るだけで、球場もベンチも雰囲気が変わります。ベンチや塁上から阿部さんのホームランを見てきましたが、何回見ても気持ちがいい。スカッとしますね。
1年目のオフからグアムの自主トレーニングに連れて行っていただきました。施設やホテル、調理師の方など、1軍で活躍する選手はこんな環境で過ごすことができるんだ、と感じました。僕もこんな風になれるようにもっと結果を残したい、という気持ちになりました。去年から、僕も若手を自主トレに連れて行くようになりました。巨人のいい伝統としてつないでいくのも、僕らの役割だと思っています。
阿部さんに怒られた思い出はないですね。でも、野球を離れても、たくさんのことを教えていただきました。大勢でお酒を飲んでいるとき、僕が酔っ払って一度だけ「しんのすけー!」って呼んだことがあります。そのときも笑って許してくれました。
今でも時々、相談させてもらうことはありますし、阿部さんが声を掛けてくれることもあります。背中で引っ張っていける本物の「リーダー」。いつまでも目標の存在です。


清水達也(中央大学時代の監督)
大学時代から打撃は柔らかさと強さがあった。逆方向への打球を常に意識していて、打撃練習の最初は必ず逆方向に打球を飛ばすことから始めていた。4年時は主将。大学時代も巨人に入ってからも、常にどうやったらチームが強くなるかを考えている印象だった。昨年の秋のリーグ戦後、グラウンドに顔を出してくれた。負けが込んでしまったうちの成績(東都1部リーグ5位)が心配で顔を出してくれたんだと思う。後輩たちに声を掛けてくれて本当にありがたかった。2000安打、本当に凄いことだと思う。おめでとう。


巨人・高橋由伸監督
1本目を同じ選手として見て、まさか自分が監督として2000本を見ることは想像していなかった。目の前で見られたのは光栄です。近い世代に自分や二岡(現打撃コーチ)がいた。それぞれ入団して最初のころは自分たち2人の方が力は上だったと思う。でも慎之助はそこから一番伸びた。何より体が一番強かった。僕らはケガも多かったけど、慎之助は試合に出ながら練習に耐えられる体の強さがあった。技術は当然素晴らしいものがあるし、打撃のセンス、勘と打者としてのすごさは間近に感じていた。大きく伸びた選手だった。これで終わりじゃないし、個人のために打つことはチームのためにもなる。


高橋善正
長年、激務の捕手を務め、故障も多かったが、よくぞたどり着いた。
慎之助が中大に在籍していた頃、私はOB会長だった。リーグ戦で初めて見た時の印象は「強肩」。ガッチリした体格で肩が強い、捕手らしい捕手だと思った。
東京の安田学園高時代は高校通算38本塁打というものの、中央球界で名の知れた捕手ではなかったと思う。中大は当時、東都リーグの2部に低迷。父の東司氏が中大出身ということで入学したようだ。
大学4年の2月、招待選手として日本ハムの春季キャンプに参加していた慎之助を現地で視察した。逆方向のレフトへ本塁打していて、その場にいた東司氏に「打撃もいいね」と言うと、「今、知りました?」とニヤリと笑っていた。
2000安打の達成にもつながるが、技術的には右腕のたたみ方が抜群にうまい。だからインコースを苦にしない。これは教えてもなかなかできない。社会人野球を経験している父の指導か天性か大学時代にはもう武器にしていた。
この頃のプロ野球のドラフトには逆指名制度があった。早くから熱心だったのは実はヤクルト。担当スカウトが通い詰めていた。当時のヤクルトは古田敦也が全盛期で正捕手として君臨していた。慎之助が2、3年の頃だったか、東司氏が「ヤクルトの古田さんの下で2、3年鍛えてもらって……」と言うので、私は「とんでもない」と反対した。コーチならまだしも、バリバリの現役捕手が新人を指導するはずがない。それより、正捕手の村田真一(現ヘッドコーチ)がベテランに差し掛かっていた「巨人の方がいいよ」と進言したのを覚えている。
私が2008年から中大の監督を務めた際、オフに「時間があったら大学のグラウンドに顔を出してやってくれよ」と電話をかけたことがある。すでに巨人の中心選手だったが、「分かりました」と二つ返事で来てくれ、選手たちは大喜びだった。定期的にバットや打撃用手袋、プロテクターやレガースなどの用具類をポンと寄付してくれたのも随分助かった。
4年時は主将だった。後輩の面倒見がいい兄貴分のような性格は、今も変わっていない。


谷繁元信
どの球種、コースも打てる穴のない打者であることは誰が見ても明らか。記録の価値は何も変わらないことも強調した上で、個人的には「捕手阿部」として2000安打を達成して欲しかった。立ち居振る舞いはもちろん、リードも年々レベルが上がって強い巨人の象徴としての自覚も出ていると見ていた。捕手として超一流の域に手をかけつつあった中、体が悲鳴を上げてしまったのだろう。この点に関して直接話をしたことはないが、捕手としてのプライドというか、少しの心残りもあるのでは…と推察する。


巨人・長野久義
この場にいられたことが光栄です。阿部さんは僕の憧れの存在ですし、右と左で違いますが、ずっと目標です。


DeNA・筒香嘉智
僕が語る資格はないけど、捕手をやりながら4番を打って、阿部さんにしか分からない苦しみもあったと思う。僕には想像がつかない。次元が違います。


中居正広
何十万人、何百万人、何千万人といる慎之助ファンの1人の中居です。何千万人分の一の中の1人なので、せんえつながら、コメントさせていただきます。初安打、今も鮮明に覚えています。あの頃は背中も狭く、10番の背番号も小さく今よりも一回りも二回りも小さかったように思います。あの慎之助選手が2000本安打、けがとの戦いもあったでしょう。コンディションとの戦いもあったでしょう。またジャイアンツという重圧、捕手というけがの多いポジションの中での2000本安打、本当におめでとうございます。後輩もファンの方々もみんなみんな見ております。私も細かいところまで毎日毎日拝見させていただいております。まだまだ通過点です。1つお願いを申し上げるならば、もちろん、コンディションや体の具合、チーム事情もあると思いますが、1回でも1球でも、捕手阿部慎之助を見てみたいものです。これからもまだまだシーズンは続きます。諦めない姿勢、姿、取り組みをこれからも見せてください。結構見てます。


長嶋茂雄
2000安打達成おめでとうございます。私が監督をしていた2001年に阿部君が入団してきたのですが、バッティングは大学時代からの評判通り、非凡なものを持っていました。一方で捕手としてのリード面は、プロとして経験を積む必要があると判断し、1年目から少々の失敗には目をつぶって起用し続けました。本人が努力を重ねた結果、みなさんご存じのように打者としても捕手としても、巨人軍の歴史、そしてプロ野球を代表するような選手に成長しました。それだけに今回の記録の達成は、私としても大変感慨深いものがあります。これからもますます記録を積み重ねてもらいたいと思います。


中山秀征
阿部選手、おめでとうございます。怪我に泣かされたときもありましたが慎之助らしく、コツコツと積み上げた結果に感服し、尊敬しております。これからもまだまだ期待しております。


原辰徳
慎之助との出会いは、私がヘッドコーチだった01年だった。素晴らしい捕手が入団すると聞いていて、2月の春季キャンプを非常に楽しみにしていたのを思い出す。前年の00年にチームは日本一を達成したが、キャンプ、オープン戦での動きを見て、慎之助を正捕手として育てなければ、という思いは強くなった。
長嶋監督に私の率直な気持ちを打ち明けた。「阿部慎之助は将来、チームをしょって立つ選手になると思いますし、私もそのつもりで彼を育てます。従ってひとつ、お願いがあります。開幕からスタメンで使ってください」とお願いした。長嶋監督は何も言わずにうなずいてくださって、「それでいこう」と言ってくれた。
阿部慎之助はどんな選手か、と問われることがある。コーチとして監督として彼と接してきたが、野球が大好きな野球少年の時の気持ちをいつも忘れない選手だと思っていた。
1年目の時にミスをして負けた時、遠征先のホテルの部屋を散らかして怒りをぶつけることもあったそうだ。ただ、次の日になったら明るく野球に取り組む姿勢にタフさを感じた。鍛えがいのある選手。勝つことが全てで負けず嫌い。悲壮感がなく、希望を持ち続けてグラウンドに立つその姿は、監督だった私も「こうでなくちゃいけない」と学ばせてもらった。
4番は孤独で、経験した者にしか分からない独特なものだ。私は12年から本格的に慎之助を4番で起用したが、本当は打たせたくなかった。捕手、キャプテンに加えて4番まで託すのは酷だとも考えたが、「今のチームは阿部慎之助のチームだ」と判断し、三足のわらじを履かせた。
技術、メンタル、体調管理でもいろいろと苦労はしていることだろう。だが、彼自身が今のように前向きであるなら、野球が好きだという気持ちが一番前に来るなら、まだまだ頑張れると信じている。


ビビる大木
大卒で、負担の大きいキャッチャーで、4番で、ホームランも求められて、打率も期待されて…。リーダーで、キャプテンで、皆のアニキで、ファーストもやって、何かとプレッシャーのかかる巨人軍で、2000安打!2000本以上の働きに、頭が下がります。日本に来たばかりのオビスポ投手(元巨人)を焼き鳥に連れて行った話が大好きです。


古田敦也
阿部選手と初めて会ったのは、彼が中大2年生の時。岡山で当時の全日本の合宿があり(98年11月22日・倉敷)、そこにプロ・アマ交流の一環として、技術指導に行ったんです。その時の印象は、醸し出す雰囲気が大人びている感じでしたね。アマでは実力がある選手だから、周囲から「頼むぞ」ということを言われてずっと育ってきた選手なんだな、と思いました。
その後、99年9月のシドニー五輪アジア最終予選(韓国・ソウル)に、私を含めたプロ、アマの混成チームで臨み、阿部選手とはチームメートになりました。線は細かったですが、きれいなスイングで、センター中心にきっちり打てる、アベレージ(打率)が稼げるバッターだな、と感じました。
阿部選手は逆指名制度で巨人に入りましたが「できればパ・リーグに行ってほしいなあ」と思っていたんです(笑い)。巨人に入った以上は敵ですから、正直、「伸びないでくれ」と祈るだけでしたよ。
捕手だけあって、キャッチャー心理をよく分かっている。例えば「ここは大事な場面だ」という状況では外角中心になりますが、そこ(外角)に行くと見せかけて、違う攻めをしたりする。それを逆に狙い打たれることもありました。読み負ける、というのかな。若い時から結構、「読み」を入れて打っていましたね。
今の時代、38、39歳はまだ老け込む年齢じゃありません。2000安打は大きな節目ですが、「これは通過点です」とサラリと言ってほしい。3000安打した阿部が「喝!」って言うのを見てみたいですね(笑い)。


巨人・マギー
何千人ものプロ野球選手が過去の歴史にいる中で49人目という大記録。すごいことだと思います。ずっと第一戦で、高いレベルでプレーすることは本当に難しい。全てのプロ野球選手が、プロに入った時に「こういう選手になりたい」という理想、目標を掲げるものだと思うけど、阿部さんは自分が描いた姿を超えているのではないか。それぐらいすごいことだ。


松井秀喜
打撃に関しては、入団当初から才能にあふれていた。投手に対する受けというか入り方、いわゆる打ちそうな雰囲気があった。いろいろな選手を見てきたけど、これはほかの選手にはなかった。本人が考えることだけど、やれるところまでやってほしい。数少ない自分で辞め時を選べる選手だから。自分が納得するまでプレーしてもらいたい。


三浦大輔
「よく打たれたな」という印象があったが、被本塁打11本は最多タイとのこと。通算打率も3割2分7厘と打たれた。打席内での読みも優れている阿部だが、一番のすごさとして、あらゆるコースや球種に反応できる技術を挙げたい。裏をかいた上に、キッチリ投げきったと思った内角球に完璧に反応されて、ファウルにならずスタンドまで運ばれたこともある。もともと持っている能力が高いこともあろうが、能力だけであれだけの反応はできない。豊富な練習量でコツコツと引き出しを増やしていったのだと思う。


宮本慎也
私の現役最後の試合が東京ドームで行われた巨人戦でした。その試合は最悪の逆転サヨナラ負けだったんですが、最後は巨人とヤクルトの選手が、みんなで胴上げしてくれたんです。そのあと聞いたのですが、どうやら阿部が当時ヤクルトにいた相川と連絡をしていて、私の胴上げを企画してくれたようです。敵地では異例だし、恥ずかしかったんですが、阿部の気配りと優しさを感じました。こんなリーダーが同じチームにいたら、明るくていいチームになるんだろうと、思ったのをよく覚えています。本当におめでとう!私がグラウンドにいたら、胴上げを企画してあげたのに(笑い)。


巨人・村田修一
苦労も多かったと思うけどね。目の前で見られて良かった。他球団のときもすごい打者だと思っていたけど、同じチームになってさらにすごいバッターだと感じた。


ヤクルト・山中浩史
(15日に先発予定だったので)正直ほっとしています。でも(2000安打目を)打たれた方が目立ったかな。打たれても単打で抑えようと思っていた。凄い記録。プロとして積み重ねは見習うべき。


巨人・陽岱鋼
目の前で打った瞬間を見れて幸せです。1000本に王手?僕はまだまだです。


DeNA・ラミレス監督
オツカレサマでした。12月の名球会ゴルフに備えてください。


RED RICE湘南乃風
2000安打おめでとうございます。選ばれた人しか達成できない大記録をやり遂げられた阿部選手には、それだけの才能と僕らにも分からない努力があったからこそだと思います。昨年、チームが逆境の時に、僕らの歌(登場曲に「ライバル」)を選んでくれました。これは個人の記録ですが、いつもチームのことを考え、チームを愛し、野球を愛していたからこそ達成できた偉業だと思います。これからも記録をのばし、ファンがワクワクするようなプレーを楽しみにしています。